ミニトマトの育て方
ビタミンCとカロテンも豊富に含みサラダから調理に使えるプチトマトとも呼ばれている人気の野菜です。
ミニトマトは、種から育てる方法と苗から育てる方法がありますが、種から育てるのは温床の準備や育苗労力が掛かるので初心者は接ぎ木苗から育てるのがオススメです。
ミニトマトは中南米の山岳地帯がふるさとで、日光がよく当たる乾いた気候を好みます。なので水やりは少しだけにして、風通しの良い日照時間の多い場所で育てるのがコツです。
種まき・植え付け・収穫カレンダー
ミニトマトの植付時期は4月上旬~6月下旬
収穫時期は5月中旬~9月上旬までです。
ミニトマト栽培のポイント!
生育適温は昼間25℃前後、夜間16~17℃がミニトマトに最適な気温です。
生育期間を通じてかん水の影響を大きく受けるので水やりがポイントです。
生育には強い光が必要ですが、夏場に30℃を超える環境では着果が劣ります。
光が弱い環境では生理障害(異常茎、落果、空洞果など)が発生しやすくなります。
連作障害があって4~5年は同じ場所では育ちません。連作する場合は接ぎ木苗を植えましょう。ナス科(ナス、ピーマンなど)とも連作障害があるので、その時も接ぎ木苗で育てましょう。
ミニトマトの丈夫な苗の選び方
丈夫な苗の選び方ミニトマトは種子からの育てる時は温床準備、育苗労力を要するのですが、苗を購入すれば初心者でも簡単に育てられます。
ミニトマトは同じナス科の野菜の連作すると青枯病などの病害が伝染するので連作を避けるべきですが、どうしても連作する時は、抵抗性台木の接ぎ木苗を利用すると病気の発生を抑制できます。初心者が上手く育てるにも抵抗性接ぎ木は丈夫でおすすめです。
苗は節の間隔が短く太い濃い緑色で厚みがあり葉のつやが良いものを選びましょう。葉が縮れている苗や黄色くなっている苗は避けて下さい。一番花房の花が咲きかけているくらいのものが植え付け適期の苗です。
種から植える場合は1条植えの場合は1m、2条植えの場合は1.8m幅の畝を立て、水分と地温を確保するため黒マルチを張るようにします。
ミニトマトの土づくり
用土の配合(土作り)ミニトマトは土づくりと排水性の高い用土で育てるのが上手に育てるポイントです。
株間は 40cm以上離して植える場所は盛土しておきます。2条植えの場合は第1花がある時は通路側に向け、鉢土の1/5が地面から出るくらいに浅く植えるのがコツ。
赤玉土6.5に対して腐葉土が2.5、それにバーミキュライト1を配合します。それに石灰(用土10ℓに対して10g)混ぜます。植え付けの1週間前に元肥(化学肥料を用土10ℓに対して10~30g)を入れます。
ミニトマトの植え付けを行う
苗の植え付け方法ミニトマトの定植の適期ですが、15cmポット育苗の場合は第1花房が開花し始めたころに行います。
早い(若い)定植は、初期の生育が旺盛になり異常茎が発生しやすくなるので注意が必要です。
株間は 40cm以上離して植える場所は必ず盛土しておきましょう。ミニトマトは排水が悪いと病気になりやすいです。盛り土する事で排水性が高まります。鉢土の1/5が地面から出るくらいに浅く植えるのがコツ。
畑で2条植え(あるいはプランター植える間隔が狭い)の場合は第1花房を互いの株に対して外側に向けて実が内側にならないように気を付けましょう
ミニトマトの支柱の立て方
植え付け後の手入れ 定植して2~3週間すると本枝が大きくなってきますので、支柱にひもで本枝を結んでいきます。必ずつぼみの反対側に支柱を立てて、ひもで結ぶことがポイントです。
実はミニトマトは本葉が7~8枚になる頃に最初のつぼみが出ますが、その後は3枚出るごとにつぼみが出ます。そういう理由で支柱をつぼみの反対側に立てるのです。
水やりは少しにします。定植から1週間くらいしたら第3花房の開花までは極力控え、葉が丸まってしまうくらいまで水やりを抑えましょう。
水をやり過ぎて樹勢が旺盛になると異常茎、芯止まりになるため、かん水で肥料の効き具合を調整するようにします。収穫が始まったら様子を見ながらかん水量を増やします。
わき芽の取り方・摘み方
ミニトマトのわき芽の摘み取り方ミニトマトのわき芽は、そのまま側枝を伸ばしても良いと書いている本もありますが、プランター栽培など痩せた土壌で育てる場合は放任だと実付きが悪くなったり実が大きくならなかったりすることがあります。
ミニトマトでも必要以上のわき芽は、やはり、つまみ取った方が実成りが良くなります。
わき芽取りはできるだけ晴天の午前中に行い、病気の疑いのある株は他の株に感染しないように最後に行うのがポイントです。
ミニトマトの整枝
ミニトマトの整枝方法整枝を怠ると果実のつきが悪くなったりて収穫量が落ちたり日が当たらなくなってミニトマトの味が悪くなったりします。
特に株元の葉が茂る過ぎると風通しが悪くなってミニトマトが病気になったり害虫の住処となってしまいます。
病気と害虫対策としてもわき芽は必ず摘むようにして株元の風通しを良くしましょう。ミニトマトは日にたくさん当てやるのが沢山実を収穫するコツです。
ミニトマトの主枝は摘心した方が良いの?ミニトマトの主枝は基本的には放任で良いのですが、実が小さくなるようだったら摘心をしましょう。
大型のミニトマトは支柱の高さを超えるくらいで主枝を最後の花房の上の葉を2枚残して摘み取った方が後々の実成りは良くなります。
ミニトマトの実が赤くならない方や実成りが悪い方は整枝(わき芽取り)のページをご覧ください。
追肥のタイミング
追肥のタイミング第1果房が膨らみ始めたころに1回目の追肥をおこないます。初の果実が肥大してきたら、60cmプランターなら約15gほど株の周りにまいて土と軽く混ぜ合わせ株元に寄せます。
早い段階から追肥を行うと花が落ちやすくなり着果しない事があるので注意が必要です。
その後は3週間に1回程度のタイミングで追肥を繰り返します。量は1回目と同程度の追肥を行いますが、この頃は根が広く張り出している為、株元ではなく株から少し離れた土の表面にまくようにするのがコツです。液肥の場合は1週間に1度の間隔で水やりを兼ねて追肥しましょう。
降雨が多い時期は樹勢が旺盛になりやすいので追肥量を控えめにすることが大切です。
ミニトマトの収穫時期
収穫時期の見極め方花が咲いて1か月後くらいから収穫できるようになります。へたの近くまで赤く色付いたものが収穫適期の果実です。
ミニトマトは房ごと取らずに果実を1粒ずつヘタの上をハサミで切って朝の涼しいうちに収穫しましょう。
大玉トマト同様に、最初の花に結実させると栄養と水分が実の方に回り茎と葉の成長が抑えられるので後の果実が付きやすくなります。
市販のホルモン剤を利用すれば咲いた花により確実に実を付けさせることが出来ます。ホルモン剤を利用しない時やマンションの高層階のベランダで育てる時など虫の飛来が少ない場所では確実に受粉させる為に人工授粉を行ってやりましょう。
受粉方法ですが、花が落下しないように手では行わず棒などで支柱を軽くたたいて別の株同士で花粉を飛散させて受粉させる方法が一般的です。花粉は風などですぐに飛んでしまうので花が咲いた日の午前中に行うのがコツです。